冷却法(冷やし方)について

痛むところ、腫(は)れているところ、具合が悪い所はよく冷やすのが一番です。温める方がその時には気持ちがよくても、結果はよくないことが多いのです。
生物の組織は 0℃ でも十分に生理活動を営めます。しかし、人の体を構成するタンパク質は42度で変成してしまします。体温は約36度ですからその差はたった6度しかありません。 ところが炎症を起こしているところ、痛む所は熱を発生しています。
ヒトの体は熱には非常に弱いので、発生した熱により周囲の正常な部分まで破壊されてしまうのです。そのため痛んでいるところやその周囲を冷やして生理的な状態を維持することで、正常な細胞を守り、回復の準備をするのです。あとはヒトの自然治癒力(自力でなおす力)に期待します。
そこで冷やし方が問題になります。

  1. 氷をまず水で洗います。
    パチパチ音を立てたり手にくっついたりしないような状態にします。
    (冷蔵庫から取り出したばかりの氷は0℃ よりも下がっていますから)
  2. その氷をビニールの袋に詰めます。
  3. タオルなどをしかずに直接冷やす場所に当てます。
    (タオルを当てると冷気になってしまい効果がありません)
  4. 20分から30分ぐらい冷やします。
  5. 症状が強い時は繰り返し冷やします。
いつ冷やしてもかまいませんが、お風呂に入ったあとには必ず冷やすようにします。非常に効果の高い治療法ですから続けて実行してみてください。

潮デンタルクリニック院長